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<title>読書memo</title>
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<title>『殺意の集う夜』</title>
<description> 『殺意の集う夜』西澤保彦著　　講談社【あらすじ】嵐の山荘に見知らぬ怪しげな人たちと閉じこめられた万理と園子。深夜、男におそわれた万理は、不可抗力も働き彼ら全員を殺してしまう。その後、園子の部屋へ逃げこむと、園子も死体となっていた。園子を殺したのは誰なのか。驚愕のラストまで怒濤の展開。奇才が仕掛けたジェットコースター・ミステリー。▼ネタバレ含みます。ご注意を。叙述性トリックを駆使した作でした。初っ端
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<![CDATA[ <a href="http://blog-imgs-26.fc2.com/y/y/y/yyyyymystery/51YE16RCNTL__SS500_.jpg" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-26.fc2.com/y/y/y/yyyyymystery/51YE16RCNTL__SS500_.jpg" alt="『殺意の集う夜』" border="0" style="float:left; margin-right:10px" /></a><br /><br />『殺意の集う夜』<br />西澤保彦著　　講談社<br /><br /><br />【あらすじ】嵐の山荘に見知らぬ怪しげな人たちと閉じこめられた万理と園子。深夜、男におそわれた万理は、不可抗力も働き彼ら全員を殺してしまう。その後、園子の部屋へ逃げこむと、園子も死体となっていた。園子を殺したのは誰なのか。驚愕のラストまで怒濤の展開。奇才が仕掛けたジェットコースター・ミステリー。<br clear="all" /><br /><br /><br /><br /><span style="color:#999999">▼ネタバレ含みます。ご注意を。<br /><br />叙述性トリックを駆使した作でした。<br />初っ端からドタバタ騒ぎで大変でしたし、はっきり言ってリアリティはゼロですが。<br />まぁそうかなぁ…そうなんだろうなぁ…と思ってた真相でしたし。<br />あんまり意外性も無くて面白味も無い感じですね。<br />トリックと言えるようなトリックも無くて、犯人当てではあるけどどう考えても犯人は分かりきってますし。<br />多分一番意外性のある人なんだろうなぁとか思ってたし。そのまんま。<br /><br />でもテンションの高い作品でしたね。<br />まぁまぁ面白かったです。<br />何も考えずにエンターテイメント性を重視するなら良し。<br />西澤作品は初めて読みましたが、他のも読んでもいいかも。<br />でもこれは作者自身も「若気の至り」とか言ってます。他の作品はもっと落ち着いたものかもしれません。<br />ちょっと探してみます。</span> ]]>
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<dc:subject>その他　日本人作家</dc:subject>
<dc:date>2009-02-12T21:47:05+09:00</dc:date>
<dc:creator>たすく</dc:creator>
<dc:publisher>FC2-BLOG</dc:publisher>
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<title>『死の蔵書』</title>
<description> 『死の蔵書』ジョン・ダニング著/宮脇孝雄訳　　早川書房【あらすじ】十セントの古本の山から、数百ドルの値打ちの本を探しだす&amp;#8212;そんな腕利きの“古本掘出し屋”が何者かに殺された。捜査に当たった刑事のクリフは、被害者の蔵書に莫大な価値があることを知る。貧乏だったはずなのに、いったいどこから。さらに、その男が掘出し屋を廃業すると宣言していた事実も判明し…古書に関して博覧強記を誇る刑事が、稀覯本取引に絡む殺
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<![CDATA[ <a href="http://blog-imgs-27.fc2.com/y/y/y/yyyyymystery/19713389.jpg" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-27.fc2.com/y/y/y/yyyyymystery/19713389.jpg" alt="『死の蔵書』" border="0" style="float:left; margin-right:10px"/></a><br />『死の蔵書』<br />ジョン・ダニング著/宮脇孝雄訳　　早川書房<br /><br /><br />【あらすじ】十セントの古本の山から、数百ドルの値打ちの本を探しだす&#8212;そんな腕利きの“古本掘出し屋”が何者かに殺された。捜査に当たった刑事のクリフは、被害者の蔵書に莫大な価値があることを知る。貧乏だったはずなのに、いったいどこから。さらに、その男が掘出し屋を廃業すると宣言していた事実も判明し…古書に関して博覧強記を誇る刑事が、稀覯本取引に絡む殺人を追う。すべての本好きに捧げるネロ・ウルフ賞受賞作。<br clear="all" /><br /><br /><br /><br /><span style="color:#999999">▼ネタバレ含みます。ご注意を。<br /><br />ドクターＪシリーズの第１弾。<br />ミステリです、はい。<br />でも事件そのものよりも古書に関する蘊蓄の方が面白い。<br />これを読んで古本屋に駆け込み、物色してしまわなかったら本好きとは言えません。<br />という面白さです。<br /><br />主人公のクリフは刑事なんですが、本が大好きで古本屋にも顔見知りがいっぱいいます。<br />自分でもいろいろな希少本を集めてます。<br />恋人はキャロル。<br />このひとあんまり面白くないなァと思ってたら案の定さっさと別れました。<br />その後若い女の子が出てきて、彼女第２かしらと思ってたらさっさと殺されました。<br />その後好きな女が出てくるんですが、結ばれたと思ったらすれ違ってしまいました。<br />………女運悪っ。<br /><br />読みやすいです。<br />主人公の思考の流れもかなりわかりやすいですし、ずっと追い続けていた極悪人と決闘するところなんかも悲哀が混じります。<br />結局はそれが原因で刑事は辞めることになるんですが、それもまたよし。<br />そしてようやっと古書店主になります。<br />そこまでで前半戦終了。<br />ものすっごい長いんですよねェ……<br />後半戦は古書店主としての日常と、中途半端なまま手を離れた事件の解決編です。<br />いやね、ちょっと本当に長すぎますよ。<br />これ古書の蘊蓄がなければ読んでられません。<br />逆かな。蘊蓄があるから長くなったのかな。<br />とにかく、前半と後半でそれぞれ一冊になってもいいんじゃないかという長さです。<br /><br />犯人については、読んでるうちに大体察しがつきます。<br />動機もね、まァそういうことなんだろうなァ…という感じ。<br />ミステリとしては星２つというところですかね。でも蘊蓄のおかげでレベルアップしてる。<br />全体としてはなかなか面白い本と言えますね。<br />主人公の無鉄砲さとマッチョ気どりが若干鼻につきますが、概ね良し。<br /><br />本が好きで、本屋が好きで、あとはまァ読みやすいミステリをお探しの方にはオススメです。</span> ]]>
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<dc:subject>その他　外国人作家</dc:subject>
<dc:date>2008-12-12T13:47:46+09:00</dc:date>
<dc:creator>たすく</dc:creator>
<dc:publisher>FC2-BLOG</dc:publisher>
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<title>『夜の記憶』</title>
<description> 『夜の記憶』トマス・H.クック著/村松潔訳　　文芸春秋【あらすじ】ミステリー作家ポールは悲劇の人だった。少年の頃、事故で両親をなくし、その直後、目の前で姉を惨殺されたのだ。長じて彼は「恐怖」の描写を生業としたが、ある日、５０年前の少女殺害事件の謎ときを依頼される。それを機に“身の毛もよだつ”シーンが、ポールを執拗に苛みはじめた&amp;#8212;人間のもっとも暗い部分が美しく描かれる。▼ネタバレ含みます。ご注意を。
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<![CDATA[ <a href="http://blog-imgs-27.fc2.com/y/y/y/yyyyymystery/30675651.jpg" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-27.fc2.com/y/y/y/yyyyymystery/30675651.jpg" alt="『夜の記憶』" border="0" style="float:left; margin-right:10px"/></a><br />『夜の記憶』<br />トマス・H.クック著/村松潔訳　　文芸春秋<br /><br /><br />【あらすじ】ミステリー作家ポールは悲劇の人だった。少年の頃、事故で両親をなくし、その直後、目の前で姉を惨殺されたのだ。長じて彼は「恐怖」の描写を生業としたが、ある日、５０年前の少女殺害事件の謎ときを依頼される。それを機に“身の毛もよだつ”シーンが、ポールを執拗に苛みはじめた&#8212;人間のもっとも暗い部分が美しく描かれる。<br clear="all" /><br /><br /><br /><br /><span style="color:#999999">▼ネタバレ含みます。ご注意を。<br /><br />私的「読むんじゃなかった」ナンバーワン本。<br />ミステリかどうかは謎ですが、とにかく後味が最悪。<br />それも力量と言ってしまえばなるほど、クック氏の力量には感服せざるを得ない。<br />これ読んだのはむ八年も前のことなんですけどね、いまだに重苦しく胸の奥底に燻ってるほどです。<br />あーホントに嫌な気分。<br /><br />しかしその衝撃から逃れられず、他の作品にまで手を出してしまったので、やはり惹きつける才能があるんだろうなァ……<br />総じてどれも後味は最悪ですが、これが一番ひどいと思う。<br /><br />主人公は作家なんですが、もう自分の傷と言うか心の闇を思うざま作品に展開させているタイプ。<br />過去の忌まわしい記憶のせいで、ちょっと街角を歩いてるだけで惨殺死体やら血の海やらを想像してしまうイタイ人です。<br />でも忘れることも乗り越えることもできず、鬱々と過ごしてきたんですね。<br />そんなときにとある女性が現れて、なぜかはよく分からないけど昔の殺人事件の解決を依頼されます。<br />気が進まないなりに捜査に乗り出す主人公は、その過程で自らの忌まわしい記憶をたどるはめに…<br />目の前で惨殺された姉のことです。<br />その犯人をね、自分の作品の悪党に反映させているんですが、それもこれも実は……という話です。<br />まァ最初のうちはね、この作家の書いてる小説の登場人物がわりと魅力的だなァとのんきに構えてたんですけどね。<br />最後は衝撃の結末です。<br /><br />文体としてはあまり読みやすい方ではありません。<br />ごちゃごちゃしてるし、暗く混沌とした描写がやや中だるみの印象もあります。<br />しかしね、嫌な展開だなァと思いながらも読み続けさせてしまう力があります。<br />勢いというのかな、とりあえず最後まで読んでしまう。そして後悔する。<br /><br />なかなかオススメしづらい作品ではありますが、暗い展開も作風もテーマもドンと来いな方は一読の価値あり。</span> ]]>
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<dc:subject>その他　外国人作家</dc:subject>
<dc:date>2008-12-12T13:32:24+09:00</dc:date>
<dc:creator>たすく</dc:creator>
<dc:publisher>FC2-BLOG</dc:publisher>
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<title>『人間椅子』</title>
<description> 『人間椅子』江戸川乱歩著　　角川書店【あらすじ】貧しい椅子職人は、世にも醜い容貌のせいで、常に孤独だった。惨めな日々の中で思いつめた男は、納品前の大きな肘掛椅子の中に身を潜める。その椅子は、若く美しい夫人の住む立派な屋敷に運び込まれ…。椅子の皮一枚を隔てた、女体の感触に溺れる男の偏執的な愛を描く表題作ほか、乱歩自身が代表作と認める怪奇浪漫文学の作品「押絵と旅する男」など、傑作中の傑作を収録するベス
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<![CDATA[ <a href="http://blog-imgs-27.fc2.com/y/y/y/yyyyymystery/32053440.jpg" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-27.fc2.com/y/y/y/yyyyymystery/32053440.jpg" alt="『人間椅子』" border="0" style="float:left; margin-right:10px"/></a><br />『人間椅子』<br />江戸川乱歩著　　角川書店<br /><br />【あらすじ】貧しい椅子職人は、世にも醜い容貌のせいで、常に孤独だった。惨めな日々の中で思いつめた男は、納品前の大きな肘掛椅子の中に身を潜める。その椅子は、若く美しい夫人の住む立派な屋敷に運び込まれ…。椅子の皮一枚を隔てた、女体の感触に溺れる男の偏執的な愛を描く表題作ほか、乱歩自身が代表作と認める怪奇浪漫文学の作品「押絵と旅する男」など、傑作中の傑作を収録するベストセレクション第1弾。<br clear="all" /><br /><br /><br /><br /><span style="color:#999999">▼ネタバレ含みます。ご注意を。<br /><br />江戸川乱歩名作集第１弾。<br />表題作は途中までぞ～っとする異様な世界観で、最後の意表を突く展開といい、素晴らしい。<br />乱歩の才能がちょっとした箇所で見られ、面白いです。<br />昔の人にしては文体が読みやすいですし、この手の短編には不可欠の話し手が柔らかい物腰と丁寧な口調なので、とても自然に読み進めることができます。<br />言葉選びなんかはやっぱり異質ですが。<br />妖しい、不可解、なんとも不思議な……etc、これらの言葉が頻出するんですが、いちいち色っぽく感じてしまう不思議な文体です。<br />巨匠の名に偽りなし。<br /><br />乱歩はご多分に漏れず、子供のころに怪人二十面相シリーズでお馴染みとなった作者ですが、あの頃とりつかれたように読み漁った読後感は今でも忘れられません。<br />異様な雰囲気に呑まれ、読んでいる後ろに誰かの気配を感じようものなら飛び上らんばかりに驚いた、そんな思い出がある方も多かろうと思います。<br />けど今となっては、むしろミステリよりもこういった怪奇シリーズの方が面白く読め、あの頃は敬遠していた名作を読み進めることができています。<br />その初っ端がこの短編集にも収録されている「二廢人」でして、読み終わった後に主人公とリンクして何とも悔しい、やるせない思いを味わいました。<br />まったりとした温泉宿の一角、という舞台設定もまたいい味わいを加えています。<br /><br />一番好きなのは「断崖」で、やはりラストでは登場人物に肩入れしてか、妙に晴れ晴れとした気分になりました。<br />犯罪は犯罪だとも思いますが、こうして数々の男性の跡を歩いて行くのだな、という一種の寂寥感と哀切を感じます。<br />そうしてやっぱり被害者だな、と思ってしまうわけです。<br /><br />その他にも手に汗握ったり、気味の悪い思いをしたりと、飽きさせない乱歩ならではの世界観がぎっしり詰まった一冊です。<br />もちろんシリーズは全部集める気でいます。名作なのでハズレもないし。<br />電車の待ち時間などに最適なサイズの本なので、是非とも大人に読んでほしい。<br />そして是非一緒に乱歩について語り合いたいものです。<br /></span> ]]>
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<dc:subject>江戸川乱歩</dc:subject>
<dc:date>2008-12-05T18:34:14+09:00</dc:date>
<dc:creator>たすく</dc:creator>
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<title>『嗤う伊右衛門』</title>
<description> 『嗤う伊右衛門』京極夏彦著　　角川書店【あらすじ】疱瘡を病み、姿崩れても、なお凛として正しさを失わぬ女、岩。娘・岩を不憫に思うと共に、お家断絶を憂う父・民谷又左衛門。そして、その民谷家へ婿入りすることになった、ついぞ笑ったことなぞない生真面目な浪人・伊右衛門&amp;#8212;。渦巻く数々の陰惨な事件の果てに明らかになる、全てを飲み込むほどの情念とは&amp;#8212;！？愛と憎、美と醜、正気と狂気、此岸と彼岸の間に滲む江
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<![CDATA[ <a href="http://blog-imgs-27.fc2.com/y/y/y/yyyyymystery/30893344.jpg" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-27.fc2.com/y/y/y/yyyyymystery/30893344.jpg" alt="『嗤う伊右衛門』" border="0" style="float:left; margin-right:10px"/></a><br />『嗤う伊右衛門』<br />京極夏彦著　　角川書店<br /><br />【あらすじ】疱瘡を病み、姿崩れても、なお凛として正しさを失わぬ女、岩。娘・岩を不憫に思うと共に、お家断絶を憂う父・民谷又左衛門。そして、その民谷家へ婿入りすることになった、ついぞ笑ったことなぞない生真面目な浪人・伊右衛門&#8212;。渦巻く数々の陰惨な事件の果てに明らかになる、全てを飲み込むほどの情念とは&#8212;！？愛と憎、美と醜、正気と狂気、此岸と彼岸の間に滲む江戸の闇を切り取り、お岩と伊右衛門の物語を、怪しく美しく蘇らせる。四世鶴屋南北『東海道四谷怪談』に並ぶ、著者渾身の傑作怪談。<br clear="all" /><br /><br /><br /><br /><span style="color:#999999">▼ネタバレ含みます。ご注意を。<br /><br />どうやら巷説シリーズとはリンクした作品であるらしいです。<br />四谷怪談で有名すぎるほど有名なお岩さんの話。<br />巷説の又市が出てきます。まァ傍観者というか、原因の一端みたいな役どころです。<br /><br />いや、ミステリと言えばミステリかな、という思いで掲載してみることにします。<br />特に後半部分なんかは、誰のどんな思惑が絡み合っているのか、俄かには判じかねる進み具合なので。<br />主観が入れ替わるため、各々の感情や境遇なんかはいちいち共感してしまうほどなんです。<br />でも当然のことながら他の人間にはそれが伝わらない。<br />なので極悪人に見えたり、被害者に見えたりする。<br /><br />でもこれ、題からも明らかではありますが、伊右衛門の独り勝ちな気がします。<br />他の人間もね、複雑に絡まり合った糸が最後には解けて、それなりの終結を迎えるんですが、あらゆる意味で真に幸福を勝ち取ったのは伊右衛門でしょう。<br />それも、他の人間には狂気としか思えないような、背筋も凍る形で純愛を全うした。<br />読んだ後はもう、言葉になりません。<br />この結末をどうこう言うのは、人の道に反する気がする。<br />決して肯定はできないんです。そんな幸せの形は間違ってる、と思います。<br />でも否定もできない。こんなに完全な幸せもないんじゃないかと思ってしまいます。<br /><br />お岩さんはラスト近くまで、それなりに平穏に暮らしていたわけですよね。<br />それがこういうことになって、もちろん納得ずくのことではあると信じたいですが、やはり物悲しい。<br />そして何度も何度も読み返してしまうのは、離縁のときのお岩さん視点のところです。<br />伊右衛門が何度も何度も止めて、嫌がって、泣き喚いたという、その部分が悲しくて怖い。<br />どう考えても狂気の始まりはここだったと思うわけです。<br />現にこれ以降の伊右衛門はまるで世捨て人ですからね。<br />何がどうなろうとどうでもいい、愛する女のこと以外はどうでもいい、それがすごく綺麗で怖いです。<br /><br />又市の無念さ、やりきれなさ、でもこれ以外に道もなかったという、どうにもならない気持が伝わってきます。<br />何よりね、これが伊右衛門の望みだったわけですからね。<br />ここまで人を愛することができるのか、しかも誰に咎められる謂れもない自分の妻を愛して、こんな結末を迎えることになってしまうなんて、と感無量でした。<br /><br />映画も話題になりましたが、実は見てません。<br />この感動を散らしたくないので、原作以外には触れたくないな、と思います。<br /></span> ]]>
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<dc:subject>京極夏彦</dc:subject>
<dc:date>2008-12-05T18:09:07+09:00</dc:date>
<dc:creator>たすく</dc:creator>
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